petit

休みの自転車屋さん以外に、帰途には他に自転車屋さんがあった記憶もなく、
さてどうしよう。
保育園から家までは直線でゆうに2kmあるのよ(実際はもっと)。
眠気に負けてぐーらぐらと旋回し始めたタイちゃんのアタマを固定しつつ、とぼりとぼりと自転車を押して歩きながらオットに電話すると、1kmほど帰ったところにバイク屋は確かあったと思う、と返事。
てくてくと歩いてそこまで辿り着き、訊いてみるとチャリンコのパンクも直してくれるって!
よかった、と思ったのもつかのま「あーでもお姉ちゃんコレは、パンクどころかタイヤもうアカンで。換えな」
パンク修理なら500円だけどタイヤ交換は3,000円だ。

保育園からこのバイク屋さんまで自転車押してくるのにすっかり疲れちゃったし、タイちゃんは眠くて「だっこ」「だっこ!」と機嫌が悪いし、財布に3,000円しか入ってないのに予定外の出費は痛いし、雨だし、雨ほんといっぱい降ってるし、昨日ならいい天気だったのに、

「アー、ついてないッ」
「エーイ、はらたつッ」
「アー、今日はヤな日ッ」

…と、バイク屋さんの店先で修理を待つのにもイライラしちゃって落ち込んだんだけど、

事務所にいた別のお兄ちゃんが「立ちっぱなしはしんどいからこっち入って座って待っとき」と声をかけてくれた。
事務所で勧められた椅子に座ったら、目の前にストーブがあったかくって、ちょっと安心する。
ぶすーと無表情なタイちゃんには、そのお兄ちゃんは、なんかのオマケの小さいおもちゃを「これあげよ」と渡してくれた。
そしたら、タイちゃんはとたんにニコーと元気になって「ありがとう!」とお礼。アタシもお礼。
この兄ちゃん優しくて親切で嬉しいな。タイちゃんもすぐお礼を言えていい子だな。
…だいぶ元気になる。

修理のおっちゃんはタイヤの交換だけじゃなくて「だいぶゆがんでる」と本体の傾いてるのを直してくれて、前輪もチェック、ブレーキもチェック、時間はかかったけど待ってるあいだに体もあったまった。
おっちゃんにも事務所のお兄ちゃんにもせんとお礼を言って、さあ自転車直ったから帰ろう!と乗ったら

タイヤ交換すげぇ。
軽い! チャリンコこぎやすーい!!
購入から3年換えてなかったタイヤを交換すると、こんなにも軽快に乗れるのね。自転車。
すっかり気分良くなる。

そういえばアタシの財布ときたら、千何百円しか入ってないことのほうが多い(※カード派なので不便はあんまりないの;)んだから、今日はよくその3,000円が払えたよ。良かったよ。
雨はうっとうしいけど、タイちゃんはおもちゃもらって「よかった」「よかった」言ってるし、うん、あのバイク屋さんはほんとに感じが良かった。

こんな日もあるね。