2004-12-03
松浦英亜樹さんのこと
松浦英亜樹さんのこと
実家にある、思い出深い、読みすぎてめくりすぎてボロボロになった『赤毛のアンの手作り絵本』3冊。Cheeの母が買ったもので、3冊とも、鎌倉書房の昭和55年初版、A4版ハードカバー。
「赤毛のアン」に即した料理やお菓子、手芸のレシピ本です。簡単に言うと。見開き1ページで物語の1つのエピソードと、それを取り入れた色んな手作りものが、イラストと写真、文章で紹介されている。巻末には全ての作り方や型紙。3冊を通して読むと、「赤毛のアン」のあらすじもなんとなくわかっちゃう(もちろん、相当はしょってあるけどね)。
モンゴメリ「赤毛のアン」が大好きだったCheeは、夢中になった。なんといってもイラストが良い!! 男の人が描いていると知った時は、びっくりしたなー。「赤毛のアン」というと、一般にいちばん有名なのはアニメかもしれないけど、テレビのない家で育った(!)Cheeはそっちは全然知りません。実写映画化もされたので観たけど、『手作り絵本』のほうがだんぜんイメージどおりで、素敵だ、と思った。それっくらい。ただの手芸本にあらず、なのだ(^^)
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赤毛のアンの手作り絵本 I
赤毛のアンの手作り絵本 I
赤毛のアンの手作り絵本 II
赤毛のアンの手作り絵本 II

赤毛のアンの手作り絵本
赤毛のアンの手作り絵本「夢の小箱セット」
そして中学生の頃、本屋で、うちにあるのとは違う『赤毛のアンの手作り絵本』が売られてるのを見つけた。
ハードカバーがソフトカバーに、サイズはA4からB5版に小さくなって、タータンチェックとリンゴ模様の箱に入れられ、3冊セットで新たに出されたようなのだった。値段は4500円。高ーいッ。中学生にはあまりにも高価だったんだけど、迷いに迷っておこづかいで買いました。…母のが家にあるのに…(笑) なんとなく、母の3冊は「見る用」、自分で買ったのは「保存用」と決めていたっぽい。ヤなヤツだな(^^;)
でも、箱入り&ソフトカバー&判が小さい、というこの3冊は、ぱらぱらとめくって見るのには気軽じゃなくて、本当に滅多に開けられない「保存用」になっちゃいました。
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赤毛のアンの手作り絵本 III
赤毛のアンの手作り絵本 III

可愛い女へ 料理の絵本 / お菓子の絵本
可愛い女へ。料理の絵本 / お菓子の絵本
高校生になってから、今度は古本屋で偶然見つけたのが、同じ鎌倉書房の『可愛い女へ。料理の絵本』と『可愛い女へ。お菓子の絵本』。古本なので、たしか1冊300円とか500円とか、それっくらいの値段で手に入れることができた。可愛い女へ、と書いて、かわいいひとへ、と読ませるあたりにちょっと時代を感じる(笑)けど、『手作り絵本』と同じく、物語のエピソードに沿った料理・お菓子のレシピ本です。出版は、この2冊のほうが早いみたい。松浦英亜樹さんのイラストも、それを感じさせます。
「長靴を履いた猫」や「ドン・キホーテ」「小公女」「若草物語」「ふたりのロッテ」、他にもいっぱい。定番と言われる読むべきお話が、ここにはたくさん載っている。この本で存在を知ってから読んだ童話もある、「ラプンツェル」とか。「シンデレラ」の可愛いにんじんのケーキには、どんなに憧れたかわからない(↓ページ写真参照)。

これらの本を読みつくして育ったからと言って、料理や手芸に長けた人に成長しないところが、まぁCheeのただの「本が好き」なだけ、っていう部分でもあるんだけど…。
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可愛い女へ。料理の絵本
可愛い女へ。料理の絵本
可愛い女へ。お菓子の絵本
可愛い女へ。お菓子の絵本

不思議なのは、こんなに素晴らしい絵を描く「松浦英亜樹」という人が、その画力を発揮しているのは、どうもこの5冊のみらしい、ということ。絵本でも、何かの挿画や装丁でも、描けば素敵な本がもっとできあがるだろうに。なんで?

鎌倉書房という出版社がずいぶん昔に倒産して今はもうないので、松浦英亜樹さんに関する情報も全然わからない。検索してもこれ以上出てこない。どこかで絵を描き続けているといいんだけどなぁ。いつか、目にすることができたらなぁ。と、すごくすごく思っているんだけど。
鎌倉書房はなくなったけど、『赤毛のアンの手作り絵本』については、今は白泉社から再版されてます。『可愛い女へ。』の2冊は残念ながら絶版。

赤毛のアンの手作り絵本 I 赤毛のアンの手作り絵本 II 赤毛のアンの手作り絵本 III